相続 相談

相続相談ガイド【相続の手続は自分でやることができる】

被相続人の死後、初七日も終わり、保険などの各種手続も無事にすますことができました。さて次にかかるのが何かと言えば、それは相続の法廷手続きです。これに関しては、すべきことが多いだけに手間も日数もかかります。とくに財産調査やその評価,及び遺産分割にかかる日数は容易に想像することはできません。しかし相続税の申告にはこれなしで臨むことはできません。それにこれなしでは申告が必要であるかどうかすらはっきりしません。また相続税の申告や納税は相続人の死後10ヶ月以内にすまさなければなりませんので、いつまでも悠長に構えているわけにはいきません。相続の手続は次の手順で行っていくのが適正な方法だと考えられいます。

 

【相続の手続は次の流れで行うのが良い】

 

<@相続人の確定>相続人の確定に当たっては、法定相続人、代襲相続、相続欠格、相続排除などの意味についてよく理解すると共に、実際に戸籍調査を行ったうえで相続人を確定する必要があります。

 

<A財産調査・評価>マイナスの財産(負債)も含めて相続財産の全体を掴みます。そのためには、相続財産の調査、信用情報期間でのマイナス財産についての調査、相続財産の評価、国外財産の評価などについて調べる必要があります。

 

<B遺産分割>相続人が決まり、相続財産の全体像がつかめたら、次は遺産分割の作業に入ります。

 

<C不動産の名義変更>遺産分割が決まり遺産分割協議書ができたら相続財産の名義変更が可能になります。なお不動産の名義変更には相続登記が必要になります。

 

<D相続税の申告・納付>相続税の申告・登記は被相続人が死亡した日から10ヶ月以内に行わなければなりません。

誰が法定相続人になるのか?

法定相続人とは必ずしも一様ではなく、故人との家族関係、血族関係の状況によって異なります。まず配偶者がいればその人が法定相続人になります。次に子どもがいれば第一順位の相続人になります。次に両親は第二順位の相続人になり、兄弟姉妹は第三順位の相続人になります。民法では上位順位の相続人が1人でもいる場合は、下位の順位のものは相続人になることができないとされています。

 

例をあげて説明しますとこういうことになります。例えば故人に妻と子がいた場合は妻と子だけが相続人になります。でも故人に妻はいても子がいなかった場合は、第二順位の両親が上がってきて、妻と両親が相続人になるのです。もちろん両親が他界してしまっていたら、第三順位の兄弟姉妹が上がってくることはいうまでもありません。

 

【両親が亡くなっていても孫がいれば代わって相続人になる】

 

また注意したいことはたとえ第二順位の両親が亡くなっていても、故人の孫がいる場合は両親に代わって相続人になります。これを代襲相続と言います。また、子や孫がなく、両親も他界している場合でも、もし祖父母が存命であれば、祖父母が相続人になります。さらに直系卑属と呼ばれる子、孫、曾孫や直系尊属である両親、祖父母、曾祖父母が1人もいなくて、その上兄弟姉妹が全員亡くなっている場合でも甥や姪がいれば、代わって相続することができます。これもまた代襲相続になります。

 

なお配偶者であっても、内縁関係や法律婚でない事実婚の場合には相続人になることができませんが、その子については認知してさえいれば相続人になることはできます。ただしその子は非嫡出子であるため。相続でもらえる財産の割合は嫡出子(法律婚夫婦の子}の2分の1になっていましがが、2013年に民法が改正され、嫡出子と同じ扱いになりました。なお故人に養子がいる場合には嫡出子と同じ扱いになります。

民法改正で非嫡出子の相続分が嫡出子と同等になった

相続の問題で是非触れておかなければならないのは、非嫡出子に関しての最近の民法改正についてです。本来非嫡出子(法外婚子)が相続人になった場合は嫡出子の2分の1しか財産を相続できない、となっていました。それが平成25年12月5日に民法が改正されたことにより、非嫡出子の相続分が嫡出子の相続分と同等になったのです。

 

それは最高裁判所が平成25年9月4日に「嫡出子でない子の相続分を嫡出子の相続分の2分の1とするのは憲法違反である」と決定したからなのです。これにより法定相続分を定めた民法の規定のうち嫡出でない子の相続分を嫡出子の2分の1と定めた(900条4号、ただし書前半分)部分が削除され、嫡出子と非嫡出子の相続分が同等とされました。この改正後の民法900条の規定(新法)は平成25年9月5日以降に開始された相続に適用されることになりました。

 

【非嫡出子の相続で新しい民法が適用されるのは】

 

非嫡出子に新しく改正された民法が適用されるのは平成25年9月5日以降に開始した相続に対してです。とは言え、平成25年9月4日に最高裁判所の違憲決定があったことから考えると、平成13年7月1日以後に開始した相続に関しても、遺産分割がすでに終了していると確定されたものを除いては、嫡出子と非嫡出子の相続分が同等に扱われることのじゅうぶん考えられます。

 

新しい民法での非嫡出子の相続分を分かりやすく言いますと次のようになります。例えば故人の相続財産が1200万円あり、配偶者、嫡出子、非嫡出子がいた場合、従来の相続分は配偶者が相続財産の2分の1の600万円、嫡出子が6分の2の400万円、非嫡出子が6分の1の200万円であったものが、新しい民法では嫡出子、非嫡出子の両方とも相続財産1200万円の4分の1である300万円になるのです。